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- 11月の特集【シニア】
- ネコちゃん◇介護の方法

シニアがテーマの11月。
3週目のテーマは「介護の方法」です。
実践的な介護の方法や注意事項などをご紹介いたします。
ネコちゃんの高齢化
人間、ワンちゃん同様、ネコちゃんも高齢化してきています。
特に家ネコちゃんの場合は20年近く生きる子も少なくありません。
では介護が必要になってしまった場合、どうしてあげたら良いでしょうか。
トイレの介護
一番困って大変なのはトイレの介護かと思います。
正常であれば、体重が5㎏のネコちゃんの場合、排尿は1日に100~150cc程度、排便は1日に1回が理想的ですが、2日に1回であれば大丈夫でしょう。
尿は1日に3回が目安です。
以上はあくまでも目安になりますので、ねこちゃんの様子を見て苦しそう辛そうな場合は病院へ連れて行きましょう。
◇粗相をした
ネコちゃんがトイレに失敗するようになった、部屋のあちこちにトイレを行うようになったらまずはトイレを見直しましょう。
・トイレと寝床が遠くてトイレに間に合わない
・足腰が弱くなって、トイレの段差が辛い
・入口が高くて入りづらい
このような事があると、ネコちゃんが面倒くさくなってしまいトイレに行かなくなってしまう事がありますので、トイレがネコちゃんの体に合っているか、トイレのある場所は適切かどうか見直してあげましょう。
また数回粗相をしただけで「ボケちゃったのかしら?」と決めつけず一度病院へ連れて行ってあげましょう。
もしかすると何か病気が隠れているかもしれません。
段差のないトイレや犬用のトイレに変えることもひとつの方法です。
また寝床や粗相をしてほしくない場所にペットシーツを広げて敷いておくと良いでしょう。
粗相をしてほしくない場所には市販のトイレ除けのスプレーをしたり、食器を置いておく事も有効的です。
◇トイレを助ける
なかなか排泄しづらくなってしまった場合は、おなかを「の」の字に優しくマッサージをしてあげたり、肛門周りをティッシュで触って刺激してあげましょう。
獣医さんと相談して、食物繊維の多いフードを与えることも有効的です。
もともとシニア世代に入ると食事量も少なくなりますので、便も沢山溜まっているわけではありません。
食が細くなる事で、腸の動きが低下したり、ふんばる力が足りなくなる事が原因となります。
また力んでも便が固くなかなか出てこないこともあります。
そういうときは、ベビーオイルを薄めてお尻の穴の周辺に少し塗ってあげましょう。
その後便を引っ張ると取れることがあります。
しかし無理やり引っ張らないように注意してください。
またはお風呂や洗面器などに36度くらいのぬるめのお湯をはり、ねこちゃんの下半身を温めてあげます。
そうすると自然に排泄することがあります。
◇おむつを考える
粗相をしてしまうが、元気で動き回る場合はおむつも検討しましょう。
ネコちゃん用のおむつも市販されていますし、人間の赤ちゃん用にしっぽの穴を開けて使用することもできます。
しかしネコちゃんにとって、おむつは大きなストレスとなる場合があります。
おむつをすることでおしっこを我慢し、おむつを外すと一気に漏らす事も考えられます。
またおむつの場合は人間と同じで、頻繁に交換してあげないと被れてしまいます。
おしりふきでおしりを綺麗にふいてあげ、ゴムの部分がネコちゃんに体に食い込んでいないかなどチェックしてあげましょう。
食事の介護
口の中の状態、胃腸の状態を見て食事を変えてあげましょう。
なるべく消化がよく、吸収の良いものを与えると良いでしょう。
また足腰が弱ってきたネコちゃんは少し高めの食事代を用意してあげると、しゃがまずに食べられるので楽に食べられるでしょう。
また頭が胃腸より下がらないので消化も良くなります。
◇ご飯をすりつぶす
まだ自分で噛めるという場合は柔らかい食事を作ってあげましょう。
弱った歯でもご飯が食べられるように、スープやパウチなどで使ってフードをふやかしたり、ドライフードはすりつぶして与えてあげると良いでしょう。
◇流動食を与える
ネコちゃんも流動食が一般的に与えられるようになりました。
流動食は栄養価が高く、腎臓病のネコちゃんなどによく用いられます。
プラスチックの注射器などを使用して、口の先端や横から少しずつ入れてあげます。
チューブなどをつけていると、噛み切られてしまい誤飲の原因となってしまいますので注意が必要です。
寝床のケア
シニアネコちゃんの場合、寝床のケアはとても大切になります。
今までと同じように高いところに寝床があると、足腰の弱った猫ちゃんにとってはとても重労働になります。
また体温調節も難しくなってきますので、温かくしてあげましょう。
◇床ずれに注意
寝たきりになってしまった場合、人間と同じようにネコちゃんも床ずれを起こしてしまう場合があります。
体重が重いほど床ずれを起こしやすくなります。
柔らかいマットやベッドの上に人間用の床ずれ防止シートを使用してあげると良いでしょう。
また今はペット用の介護用品も充実しており、寝たきり用のワンちゃんネコちゃんの為のジェルマットなどで床ずれを防ぐこともできます。
出来れば2時間ごとに向きを変えてあげられるといいでしょう。
2時間が難しい場合は5~6時間を目安に向きを変えてあげられると良いでしょう。
◇常に温かく
人間と同じで年をとるとネコちゃんも体温調節が難しくなります。
冬の寒い時期はこたつやホットカーペット、湯たんぽなどを使って、ネコちゃんが寒くないよう十分に温めてあげましょう。
また春先や初夏、秋など人間が寒くないと感じても、ネコちゃんにとっては寒いと感じることがあります。
湯たんぽなどは常に使ってあげましょう。
◇人の気配がする場所へ
寝たきりになってしまい動けなくなってしまったネコちゃんは、なるべく目が届き気配の感じられる場所で寝かせてあげましょう。
またちょこちょこ声をかけてあげることで「自分の事を気にしてくれてる」という事が伝わりネコちゃんも精神的に落ち着きます。
◇足腰の弱いネコちゃんは硬めのベッドを
少しふらつくようになってきたネコちゃんには硬めのベッドを選んであげましょう。
柔らかいふわふわなベッドだと安定せず、思わず転んでしまう場合もあります。
またベッドを置く場所も、高い場所には置かず、床においてあげると良いでしょう。
どうしてもお世話をしてあげられない場合
病気になって、ネコちゃんの治療費も嵩むのでしっかり働かないと・・・
仕事が忙しくて、どうしても介護してあげられない・・・
様々な理由で介護をしてあげられない場合があると思います。
その場合の対策法をご紹介します。
◇ペットシッターに依頼する
まず一番現実的なのが留守中ペットシッターさんに依頼する事だと思います。
日中の出かけてる間30~1時間程度、シッターさんに来てもらって様子を見て貰います。
時間や料金はシッターさんによって異なりますが、1時間あたり2,000~3,000円程度でしょう。
しかしシッターさんが介護に慣れていない場合がある、毎日お世話しにくるシッターさんが異なる、シッターさんが来ない場合は完全にひとりぼっちにさせてしまうなどのデメリットがあります。
◇ペットホテルに預ける
こちらも現実的な方法ではありますが、ペットホテルによっては引き受けてもらえない場合があります。
また何かあった場合の責任はホテルでは取れません、といった事を同意した上でないと預けられない、スペースに限りがあるので毎日預けるのは難しい場合があります。
ネコちゃんの具合によっては、毎日ホテルに連れて行ったり来たりするのはネコちゃんの体力的に厳しい場合があります。
◇老犬(老猫)ホームに預ける
老犬ホームという場所をご存知でしょうか?
老犬ホームというのは、介護が必要になったが事情があって自宅で介護出来ないワンちゃんたちを預けるという施設です。
そこにネコちゃん達も預けられる場合があります。
場所は都内から地方まで、施設の形態も様々です。
ただしコストが1年で40万円近くかかるので、預けるのが難しい場合があります。
しかし動物介護に精通したスタッフがいたり、施設によっては24時間有人の場合もあります。
どうしても自宅での介護が難しい場合は検討されてみてはいかがでしょうか。
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ネコちゃんの介護の方法、少しおわかりいただけましたでしょうか。
ネコちゃんによって状況や介護の度合いなど様々だと思います。
ご家族で協力して少しでもネコちゃんが長生きできるようにケアしてあげてください。
来週のテーマは「お別れとの向き合い方」についてです。
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